カラマンダリンの特徴
「カラマンダリン」は数ある柑橘の中で最も樹に成っている期間の長い品種で、樹に成っている期間が長いので果汁がとにかく濃厚で果汁がたっぷりなので日本人の好みに合った味わいの柑橘です。一見区別しづらいようですが、表面がぼこぼこしているのが特徴です。
市場には「カラマンダリン」の他、単に「カラ」「カラ・みかん」「カラオレンジ」などの名称で出荷されます。カラマンダリンに吉浦ポンカンを掛け合わせた「南津海」があり、カラマンダリンとよく似ているためあまり区別せずに出荷されることが多いです。
大きさ
1個あたりの重さは130~170gです。
旬の時期
日本での生産は少量ですが、3月から4月にかけて収穫し、減酸してから出荷されます。この作業には2週間から1ヶ月ほど要するため、本格的に出回るのは4月から5月にかけてです。
カラマンダリンの味わい
カラマンダリンの果実は香りが強く、肉質は柔軟多汁です。濃厚な味わいで食味良好ですが、減酸が遅く、4月以降が可食期です。種子は10個前後含まれていますが、少ないものもあります。種子は10個前後含まれますが、少ないものもあります。皮はみかんより少し厚いですが、手で剥くことができます。
絞ってジュースにしても濃厚な味わいで美味しくいただけます。香りも良く、シャーベットやゼリーにアレンジするのもおすすめです。
カラマンダリンの栄養
「βクリプトキサンチン」が最も特徴的な栄養成分で、強い抗酸化作用を持つことから発がん物質から細胞を保護する効果があり、また「βカロテン」も含まれており、強い抗菌作用があるので生活習慣病の予防にも役立つともいわれています。
カラマンダリンの歴史
「カラマンダリン」はミカン科ミカン属の柑橘で、正式には「カラ」という名称が付けられています。カリフォルニア大学のフロスト博士が、「尾張系温州ミカン」と「キングマンダリン」を交配し育成して1935年に生まれたみかんの一種です。
日本での栽培はかなり早く、昭和30年に田中長三郎博士が種子を導入し三重県で栽培をはじめたのがはじめだとされています。 他の温州ミカンなどと比べ熟すのが遅く、4月頃に収穫し、酸を落ち着かせてから5月頃出荷する極晩生種のミカン。
生産当初は酸味が強く、カイヨウ病に弱かった為あまり生産されなかったものの、5月にヒヨドリが群がっているのが目撃され、味がいいことが発覚し、カイヨウ病対策や積極的な生産が始まりました。
カラマンダリンの産地
- 1位:愛媛1515.2トン/年間(全国シェアは62%)
- 2位:和歌山480トン/年間(全国シェアは19%)
- 3位:三重420.6トン/年間(全国シェアは17%)
- 4位:広島46トン/年間(全国シェアは2%)