津の望の特徴
「津の望」の読み方は“つののぞみ”。形は下部分が少し出っ張った扁球形をしています。
果皮の色は橙色で、薄さ2㎜程度なので手で簡単に剥けます。果汁が多く、じょうのう膜は薄いです。そして果肉は柔らかく糖度が12%~14%と、食べやすさと甘さ共に柑橘類の中でもトップレベルの美味しさです。
津の望は農研機構が開発し、「清見」と「アンコール」を交配しました。2010年(平成22年)に出願公表し、翌年の2011年(平成23年)に品種登録されています。2012年(平成24年)には「みかん農林18号」として農林認定される柑橘です。
見た目は温州みかんにそっくりな橙色ですが、横半分に切ってみると皮がかなり薄くて柔らかく、実の色が濃いです。
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大きさ150g~200gぐらいの大きさで、温州みかんより少し大きいサイズです。
旬の時期
食べごろは1月~2月中旬ごろとなります。収穫は12月中下旬から始まり1月頃に終わる早生の柑橘品種です。皮が薄いので、貯蔵性はそれほど高くないです。
津の望の歴史
中晩性の柑橘の「せとか」や「はるみ」が年によって凍害を受けることや、隔年結果などの課題を抱えていたことから、「清見」と「アンコール」を交配し育成されました。
隔年結果とは、柑橘の多くはたくさん果実のなる表年(おもてどし)と、結実の少ない裏年(うらどし)を交互に繰り返す隔年結果性が高くなりますが、「津の望」は隔年結果性が低くなります。
「津の望」という名前は、育成地の様子を表す津にちなみ、柑橘産業の希望となる品種になるようにと期待が込められ命名されました。
津の望の産地
2011年に品種登録された平成生まれの新しい品種の「津の望」は、まだ新しい品種ということもあり、政府の統計データに記載がありません。長崎県をはじめ、佐賀県や和歌山県、愛媛県などのみかん産地では栽培が始まっています。2017年の収穫量では長崎県が55%、和歌山県が45%となっています。
津の望の味
口の中入れた瞬間、強い甘みの果汁がジュワッと広がり、その後に柑橘の程よい酸味が口の中を爽やかに整えてくれます。柔らかい肉質はたっぷりと果汁を含み、津の望の美味しさを存分に味わえます。
露地栽培で果汁の糖度は12~14%程度。ハウスみかんは15%ですので甘みが強いことがわかります。