バレンシアの特徴
柑橘類の中でも木に成る期間がとても長く、バレンシアの場合は約400日も成長に時間を要します。
温州みかんの場合は開花から収穫まで合わせても150日~250日程度です。400日ということは、1年以上もかけて育てなければならないことになります。
バレンシアの成長過程も特有で、収穫を迎えた黄色い大粒のバレンシアと一緒に、緑色の赤ちゃんバレンシアが実を付けます。大人の実と赤ちゃんの実が混在するのはあまり見ないケースです。これは、バレンシアの育成に1年以上かかるため大人の実の収穫を待たずに、約400日後の収穫時期に合わせて赤ちゃんの実ができるからです。
育成期間が長ことから、バレンシア特有の実のなり方が形成されました。
酸味と甘味のバランスがよく、果汁が豊富です。皮を剥いてそのまま食べても美味しいですが、半分に切ってから絞ると生搾りジュースができます。夏の暑い時期にちょうどよい、柑橘の爽やかな香りと酸味がのどの渇きを潤してくれます。
ミカちゃんおすすめランキング
※24年9月の売上実績からランキングを作成しています大きさ
- バレンシアのサイズは、
- Lサイズ・・・約7cm/約160g
- 2Lサイズ・・・約7.5cm/約200g
- 3Lサイズ・・・約8cm/約250g
旬の時期
柑橘類は冬に旬を迎えるものが多い中、国産のバレンシアは夏に収穫を迎えます。育成期間が長く、手間をかけて作られるため高級柑橘として市場に出回ります。
バレンシアの歴史
バレンシアオレンジの原産地は、同じ名前のスペイン・バレンシア地方だとされていましたが、19世紀後半にアゾレス諸島産の苗木がカリフォルニア・フロリダに渡り、その後アメリカで本格的な栽培が始まったそうです。
日本に渡来したのは、明治時代のころでした。
日本の夏は高温になるためバレンシアの栽培が難しく、回青現象と呼ばれる現象(花が咲いた翌年の5月中旬から気温が高くなると一度黄色くなった実が再び青色に戻ること)に悩まされました。回青現象を回避するためには、果実に日光を当てないことで防ぐことが可能です。手間はかかりますが、果実の一つ一つに袋掛けしなければなりません。
この作業はとても労力がかかるため、年々バレンシアを栽培する農家さんが減っています。
バレンシアの産地
国産バレンシアの主な生産地は和歌山県です。そのシェア率は100%。
世界の生産ランキングの中では日本は5位に位置します。
輸入品は安価なため購入しやすいですが、アメリカやオーストラリアから長い時間をかけて輸送するために大量の農薬やワックスが使用されています。
バレンシアの味
国産のバレンシアオレンジは、甘みと酸味のバランスがよく、芳醇な香りが食欲をそそります。夏が旬なので、冷蔵庫で冷やすと暑さ対策にも最適です。果汁が豊富でジュースとしても人気が高い柑橘です。
また、爽やかな香りからアロマオイルの原料としても用いられ、リラックス効果や空気の浄化作用があるといわれています。
皮にはほろ苦さもあり、皮を甘く煮たあと乾燥させたオレンジピールも人気です。