果物はちょっぴし贅沢。高級ブランドを買おうものなら、美味しいものでないと許せないところです。
ミカンやりんごなど、甘ければ美味しいだろうという思われがちですが、じつは「甘さ=美味しさ」ではないことが多いのです。
今回は、果物の美味しさの秘訣「糖酸比」についてご紹介できればと思います。
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※24年10月の売上実績からランキングを作成しています果物の甘さの指標「糖度」とは?
果物や野菜の甘さの指標として、よく「糖度」が用いられることがあります。スーパーで「糖度20度以上!」と書かれていたら確かに甘そうだと感じますよね。
しかし実際には、糖度が高くても味が薄いと感じたり、糖度がそれほど高くないのに十分に甘いと感じたりすることもあります。
果物の糖度とは、簡単にいうと果実中のショ糖(スクロース)の割合のことです。糖度は測定方法によっても若干の差が生じます。糖度の測定には主に、光の屈折率を用いる方法と赤外線センサーを用いる方法の2通りがあります。
糖度の測定方法①光の屈折率をもちいる
広く用いられているのが「Brix糖度」です。水に溶けている固形物の濃度によって光の屈折率が変わるという原理を利用して、果汁中の固形物の濃度から糖度を調べる方法です。
果実飲料の場合は、含まれる固形物のほとんどが糖類であると仮定できることからBrix糖度が一般的に用いられています。糖度計は数千〜数万円で入手でき、操作も比較的容易です。
ただし、ミカンやレモンなど、酸味のある果物の果汁には、クエン酸などのショ糖分以外の固形物も溶け込んでおり、それらの固形物も光を屈折させる原因となります。その結果、ショ糖が10%、クエン酸が1%含まれる果汁よりも、ショ糖が10%、クエン酸が5%含まれる果汁の方がより糖度が高いという結果になってしまいます。
また、この測定方法ではみかん果汁を絞る必要があるため、出荷する果実すべてを検査することはできません。実際の現場では、いくつかのサンプルを測定して全体の糖度を推計する手法が取られています。
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※24年10月の売上実績からランキングを作成しています糖度の測定方法②赤外線をもちいる
果実を傷つけずにBrix糖度を測定するために開発されたのが、光センサーによる非破壊糖度計です。みかんに近赤外光を当て、特定の波長の光がどの程度吸収されるのかを測定して糖度を算出します。
光センサーでは、溶けている固形物の種類によって、吸収される光の波長が異なるという原理を利用しています。ショ糖の濃度を正確に調べられるだけでなく、クエン酸の濃度、すなわち酸度も調べることができます。
光センサーは果実を傷つけずに測定できるため、果実一つ一つの糖度を計ることができます。光センサーを用いて選果された果実ほうが、糖度計を用いる場合に比べて糖度の数値の信憑性が高いといえます。三ヶ日みかんで知られるJAみっかびの選果場でも、光センサーを用いてみかんの等級が決められています。
糖度の高い果物は?
実際、代表的な果物の糖度は以下の通りです。
- バナナ:20.0~21.0
- ぶどう:17.0~22.0
- ブルーベリー:16.3~17.4
- 柿:15.0~18.0
- パイナップル:14.0~15.0
- 温州みかん:10.0~14.0
パイナップルやブルーベリーなど、「甘い」だけでなく「酸っぱさ」もあるような果物も比較的高い糖度となっています。
(株式会社アタゴ「糖度表」を参照)
温州みかんの糖度は10度から14度前後が一般的で、果物の中では中間程度の糖度と言えます。ちなみに、みかん1個当たりのカロリーは45kcalと少なめです。カロリーが低いわりに水分含有量が多く、腹持ちがよいのがみかんの特徴といえます。
美味しいミカンの肝は、糖度ではなく糖酸比!
糖度が高いみかんのほうが糖度が低いみかんに比べて美味しいというわけではありません。
糖度が高いほど糖類が多く含まれていることから、甘さを感じやすくなることは確かです。
しかし、”糖度11度のみかん” と ”糖度14度のレモン” であれば、”糖度11度のみかん” の方がより甘いと感じる人が大半のように、「美味しい」と感じるときに重要なのは、糖酸比(甘み比)と呼ばれる、糖度と酸度のバランスのよさです。
糖酸比は、糖度÷酸度で求められます。温州みかんの場合、糖酸比が12より小さいと甘みよりも酸味が強く感じられ、糖酸比12以上では甘みのほうが強く感じられると言われています。
酸はできるだけ少ない方が美味しいと思われがちですが、あまりにも糖酸比が大きいと甘さが引き立たなくなり、締まりのない味になってしまいます。糖度と酸度のバランスがとれたみかんこそが、美味しいみかんといえるでしょう。JAみっかびでは、美味しさのバランスを考慮して選果場の糖度と酸の基準を設定しています。
三ヶ日みかんの糖酸比が抜群なワケ!
「三ヶ日みかん」の美味しさの秘訣として、この糖酸比のよさが挙げられます。
みかんの糖度は、収穫後に一定期間おいておくと徐々に高くなります。果実に含まれる糖類の量はほとんど変化しませんが、水分が蒸散すること、酸味のもとであるクエン酸が徐々に減っていくことで、相対的に糖の比率が上がるためです。
JAみっかびでは、収穫したてのみかんをすぐには出荷しません。みかんは収穫後、各農家のもとで2日~2週間ほど日陰におかれ、風にさらされます。この「予措(よそ)」の作業によって、皮の過剰な水分が飛んで保存性が増します。さらに、果肉からも程よく水分が抜けて味の締まった美味しいみかんになります。
なお、これは柑橘類全般的に言えるので、糖度が高いにも関わらずみかんが酸っぱかった場合には、少し日をおいてから食べてみると良いかもしれません。
ぜひ、濃厚な味わいの三ヶ日みかんをご賞味ください
糖度と酸度のバランスがよく、濃厚な味わいの三ヶ日みかん。
ぜひ一度、味わってみてください!
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また、早生みかん・青島みかんについては、骨粗しょう症の予防に効くβクリプトキサンチンと高血圧予防効果のあるGABAを多く含むとして、ダブルで機能性表示を取得しております。
健康にも配慮した逸品になっていますので、贈答用にも喜ばれること間違いなしです!
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