温州みかんは、日本で昔から親しまれている果物。旬が来ると必ず1度は口にする人も多いと思いますが、みかんの歴史や、特徴、種類や品種、どんな果樹なのか、みかんのあれこれまではご存じではないのではないでしょうか?
今回は、「改めて聞かれてみると、温州みかんってなに?みかんと違うの?」という疑問に思う方に向けて、みかんの歴史から、みかんの品種、旬など、これを知っていればみかん通になれるあれこれをご紹介します!ぜひご一読ください。
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※24年10月の売上実績からランキングを作成しています温州みかんとは
温州みかんは、みかんを代表する品種で「うんしゅうみかん」と読みます。普段からみかんと呼んでいるものは、温州みかんのことを指します。
温州みかんの歴史
温州みかんの名前の由来は、日本ではなく中国からです。中国は柑橘の産地となり、浙江省の温州市の地名から温州みかんと名付けられたそうです。
日本にみかんを直接取り入れたわけではなく、温州みかんの原産地は鹿児島県だとされ、中国から伝わったかんきつ類から偶発実生(みしょう)として生まれたと考えられています。
温州みかんは海外でも人気で、温州みかんのことを「サツマ(Satsuma)」と呼んでいます。明治時代初期に、来日したアメリカ大使館職員の奥さんが、みかんの苗を当時の薩摩国で購入し、アメリカに送ったことが由来とされています。
温州みかんの特徴
冬に旬を迎えますが、品種改良やハウス栽培などの技術が進んだ結果、夏から翌春にかけて長期間に渡って長く楽しめる果物となりました。成熟時期により早生や普通などの品種に分かれ、数多くの品種が栽培されています。
温州みかんの品種と旬の時期
主な品種 | 出荷時期 | |
---|---|---|
極早生温州(ごくわせうんしゅう) | 高林早生・日南1号・日南の姫・宮本早生 | 10月上旬から10月下旬まで |
早生温州(わせうんしゅう) | 宮川早生・興津早生・田口早生 | 10月下旬から12月上旬まで |
中生温州(なかてうんしゅう) | 南柑20号・南柑4号 | 11月下旬から12月下旬 |
晩生温州(おくてうんしゅう) | 青島温州 | 12月後半から3月頃 |
日本での生産量や消費量
温州みかんは全国で栽培され、柑橘類の中で最も消費されている柑橘類です。
温州みかんの全国地域別生産量
都道府県 | 収穫量(トン) | シェア率(%) | |
---|---|---|---|
1位 | 和歌山県 | 147,800 | 22.7 |
2位 | 愛媛県 | 127,800 | 19.7 |
3位 | 静岡県 | 99,700 | 15.3 |
4位 | 熊本県 | 90,000 | 13.9 |
5位 | 長崎県 | 52,000 | 8.0 |
温州みかんの主要成分
主要成分量 | |
---|---|
エネルギー | 43kcal |
水分 | 87.8g |
炭水化物 | 11.3g |
たんぱく質 | 0.5g |
エネルギー | 43kcal |
脂質 | 0.1g |
灰分 | 0.3g |
ビタミンC | 35mg |
β-カロテン | 1100μg |
β-クリプトキサンチン | 2000μg |
温州みかんの種類とその特徴
温州みかんの種類と特徴をご紹介します!
極早生温州
最も収穫時期が早い極早生温州。果皮に青みが残った状態で収穫され、みずみずしくジューシーな特徴があります。酸味が強く、フレッシュな味わいです。じょうのう膜(袋)が比較的薄いので食べやすい種類です。
早生温州
早生温州の果皮は、ほぼオレンジ色の状態で出荷されますが、青みが少し残ることもあります。甘味と酸味が同じバランスになり、極早生温州より甘味を感じます。
中生温州
温州みかんのスタンダードな種類が早生温州です。オレンジ色の果皮に、大きな扁球形です。じょうのう膜は早生温州に比べると少し厚くなります。酸味より甘味が強い種類です。
晩生温州
温州みかんのシーズン最後に出荷される品種です。ほとんどの場合、1ヶ月ほど貯蔵して、酸味をまろやかにして甘味を強めてから出荷されます。果皮とじょうのう膜が厚いため長く保存できます。
温州みかんはこんな果樹
温州みかんは、ミカン科常緑樹。開花は5~6月頃、白い五弁花で甘い香りがします。比較的簡単に育てられるので、家庭菜園初心者さんにもおすすめの果樹です。地植えでも鉢植えでも栽培ができますが、寒さにやや弱いため、温暖地での栽培に適しています。
栽培適地は、年平均気温が15~18℃、最低気温が-5℃以下にならない場所です。実がなるまで4~5年かかり、受粉樹は必要ありません。一般的な温州みかんの収穫期は10~12月です。
みかんは表面と裏面を交互に繰り返す、隔年結果になりやすい果樹です。隔年結果とは、ある年に果実が多くなると、その翌年は実りが少なくなることです。毎年みかんを実らせたい場合は、適度にみかんを間引きしたり、蕾や花を間引きする作業を行うと隔年結果の対策に効果があります。
温州みかんの加工品
温州みかんの旬は秋から冬にかけて本番を迎えますが、さまざまな加工品が作られているので、旬以外の時期にもみかんの美味しさを楽しむことができます。例えば、みかんジュースやみかんゼリー、みかんジャム、氷蜜柑、ドライみかんなど。種類も豊富でバリエーション豊富な加工品が作られ、販売されています。
温州みかんはどこで購入できる?
温州みかんはスーパーなど、果物を販売しているほとんどのお店、またはインターネットで購入できます。贈答用に高級みかんを購入するなら、特産物販売所や直売所、百貨店、青果店、インターネットで購入できます。希少価値が高いブランドみかんを手に入れたい場合は、予約販売を利用したり、特産物販売所を利用するのがおすすめです。
まとめ
みかんの魅力をご紹介いたしましたが、いかがでしたでしょうか。みかんは温州みかんのことを指すことや、その中にも品種がいろいろあることをご存じだった人は少なかったのではないでしょうか?
次にみかんを食べるときは、今回ご紹介したことを思い出してください。購入したみかんはどこ産なのか、どんな品種なのかを考えながら選んで食べると、また違う味わいが楽しめますよ!
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