冬にみかんを食べると風邪をひきにくい、と昔からいわれていますよね。実際、みかんには栄養がたくさん含まれ、風邪の予防や生活習慣病の予防にも効果があるとされています。
栄養があるのは嬉しいのですが、みかんを食べるとトイレが近くなりませんか?お水やお茶を飲み過ぎたわけでもないのに、みかんを食べると普段よりトイレの回数が増えたような気がする…。そんな経験がある人も少なくないはずです。
そこで今回は、みかんの利尿作用について解説説します。みかんに含まれる栄養素の種類や効果もあわせて紹介するので、ぜひ参考にしてくださいね◎
みかんを食べるとトイレが近くなる?
みかんを食べるとトイレが近くなるというのは本当なのでしょうか?
みかんが持つ利尿作用の働き
みかんを食べてトイレに行きたくなるのは、みかんに含まれる水分が原因だと思っていませんか?確かに、みかんには87%もの水分が含まれていますが、みかんが1個100gだとすると水分は87g。コップ1杯が200gなので、3個食べてやっとコップ1杯より多く水分を摂取したことになります。みかんの水分量はそれほど多くないはずなのですが、なぜ、何度もトイレに行きたくなるのでしょうか?
みかんを食べるとトイレが近くなる原因は、みかんに含まれる栄養素のカリウムが原因であると考えられます。カリウムは細胞内液の浸透圧を調節して一定に保つ働きと、体内のpHバランスを保つ役割のほか、食塩の主成分であるナトリウムを体の外に出しやすくする利尿作用があります。そのため、みかんを食べるとトイレが近くなるのは本当の話です。
カリウム不足になるとどうなる?
トイレの回数を減らしたいのなら、カリウムを摂らなければ良いんじゃないの?と思うかもしれませんが、カリウム不足になると脱力感や筋力の低下、食欲不振などが表れる可能性があります。
カリウムは動物性・植物性食品に豊富に含まれているので、ほとんどの場合欠乏症はみられませんが、現代人は加工食品の利用により、食生活で塩分を摂りすぎる傾向があります。目標量としては、成人1人1日、男性3,000mg以上、女性2,600mg以上とされています。
利尿作用のある食品
みかんのカリウム含有量は、利尿作用が多い食品と比べると少ないほうです。眠る前など、トイレの回数を減らしたい場合には、利尿作用が多い食品の摂取を控えたほうが無難です。
また、腎臓の機能が低下していると、カリウムの制限が必要になることもあります。
利尿作用のある食品
- 果物・・・メロン、梨、バナナ、干し柿、干しぶどう
- 野菜・・・白菜、しそ、じゃがいも、とうもろこし、ほうれん草
- 海藻・・・ひじき、のり、昆布、きのこ
- 大豆製品・・・きなこ、納豆
- 種子類・・・アーモンド、ピーナッツ
100gあたりのカリウム含有量
- みかん・・・150mg
- バナナ・・・360mg
- 干しぶどう・・・740mg
- 白菜・・・220mg
- きなこ・・・2,000mg
- ピーナッツ・・・700mg
塩分の多い食品
厚生労働省による「日本人の食事摂取基準(2020年度版)」によれば、1日の食塩相当量の目標量は男性で7.5g未満、女性で6.5g未満となります。
塩分が多い食品をメインに摂取している人は、塩分(ナトリウム)の摂りすぎにご注意ください。
食品1杯の塩分量
- かけうどん・・・約5.6g
- おでん・・・約3.8g
- にぎり寿司(つける醤油を除く)・・・約3.7g
- ミックスサンドイッチ・・約3.2g
調味料の塩分小さじ1杯あたり
- 食塩・・・5.9g
- 顆粒ガラスープ・・・1.3g
- 和風だしの素・・・1.3g
- しょうゆ・・・0.9g
- みそ・・・0.7g
- ドレッシングタイプ和風調味料・・・0.4g
みかんの主な栄養素と効果
みかんは健康食品として、毎日食べることで健康増進につながる果物です。そして、脂質もゼロに近く、カロリーが少ない食べ物です。ダイエットだけでなく、生活習慣病の予防にもみかんは役立ちますよ。
ビタミンC
みかんに含まれている栄養で広く知られているビタミンC。1日にみかんを2個食べると、1日に必要なビタミンCの量を摂取できるほど豊富に含まれています。ビタミンⅭは、毛細血管や歯、軟骨などを正常に保つ働きのほか、日焼けを防ぐ作用、ストレスや風邪などの病気に対する抵抗力を強める働きなどが期待されます。
ビタミンCは熱に弱く、加熱すると栄養素が分解され含有量が減る特徴があります。加熱などせずに生のままで食べられるみかんからは、ビタミンⅭを効率よく摂取することができます。
ペクチン
ペクチンは、食物繊維の一種です。皮の内側のワタやスジ、実を包んでいる袋部分に多く含まれます。コレステロールの吸収を抑制する作用や血糖値の急な上昇を防ぐ作用、善玉菌を増やして腸内環境を整える働きもあります。
β-クリプトキサンチン
カロテノイドの一種で、柿やビワ、赤ピーマンにも多く含まれている成分です。温州みかんには非常に多くβ-クリプトキサンチンが含まれており、近年その効果が注目されている栄養素です。人間の血液中に存在する主要なカロチノイドの1つで、がんや糖尿病、関節リウマチ、動脈硬化などの発生リスクを低下させることが研究で分かりました。
また、β-クリプトキサンチンの血中濃度が高い高齢の女性には骨粗しょう症の発生率が低いことも判明し、温州みかんは健康な骨の維持や形成にも効果が期待できると分かりました。
ヘスペリジン
ヘスペリジンはみかんの皮や袋、白いスジの部分に多く含まれ、皮を乾燥させたものは漢方の生薬や陳皮(ちんぴ)になります。昔は、干したみかんの皮を風呂に入れて温まったり、みかんの皮を砂糖と煮て風邪予防に役立てたりと、健康のために役立ってきました。
ヘスペリジンとは、ビタミンPとも呼ばれるポリフェノールの一種です。アレルギーの抑制や血圧上昇の抑制、中性脂肪の分解などの効果があると言われています。
カリウム
カリウムは、ミネラルの一種。人間の栄養素として欠かすことができない必須ミネラルの1つです。カリウムには、塩分(ナトリウム)の排出を促す作用があり、血圧を正常に保つ効果があると言われています。カリウムは水に溶ける性質があるため、食材を水にさらしたり、茹でたりすることで失われてしまいます。そのため、生で食べられるみかんはカリウムを効率よく摂取できる果物であると言えます。また、カリウムには利尿作用もあり、むくみの解消にも役立ちます。
みかんは1日何個まで食べていいの?
厚生労働省が推進している「健康日本21」では、1日当たり200g以上の果物を食べることが推奨されています。ミカン1個当たり約70~90g(可食部)のため、1日2~3個を目安にして食べるのがおすすめです。
カリウムを含むみかんには利尿作用がありますが、適量であればトイレの回数に悩むことはほとんどありません。また、カリウムには体内の塩分バランスを調整し、むくみを解消する効果があります。むくみが気になる朝にみかんを食べれば、すっきりとしたフェイスラインで1日を過ごすことができるでしょう。
まとめ
みかんには利尿作用があることが分かりましたが、バナナや梨、メロンと比較するとカリウムの含有量は少ないので、食べ過ぎない限りはトイレの回数が大幅に増えることはなさそうです。
トイレに行く回数が増えるのは困るときもありますが、余分に摂りすぎた塩分を排出する効果があるので、健康のためにも、ぜひ毎日の食事にみかんを取り入れてみてくださいね◎