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【管理栄養士監修】みかんの栄養・成分は?健康的な食べ物です!

【管理栄養士監修】みかんの栄養・成分は?健康的な食べ物です!
加藤 ゆうき
監修者

加藤 ゆうき

管理栄養士

みかんは古くから日本人に食されてきた果物です。冬場に旬を迎えることから、こたつとともに冬の風物詩として親しまれてきました。
みかんを食べると風邪知らずと言われ、健康によい栄養素が豊富に含まれる果物としても知られています。

  1. βクリプトキサンチン
  2. GABA
  3. ビタミンC
  4. ヘスペリジン
  5. ペクチン
  6. クエン酸

の6つの栄養素について、それぞれをご紹介します!

みかんに含まれる栄養素は?

みかんの栄養素1/6:βクリプトキサンチン

みかんが黄色い色をしているのは、βクリプトキサンチンによるものです。βクリプトキサンチンとは、ニンジンに多く含まれるβ-カロテンの仲間で「カロテノイド」と呼ばれます。カロテノイドは、体内で必要に応じてビタミンA に変換され、生命維持のための様々な活動に利用されています。

カロテノイド

  • 野菜や果物、海藻などの食品に多く含まれる天然の色素成分です。現在、700種以上のカロテノイドが見つかっており、その機能性が健康に良いとして注目されています。
  • みかんに含まれるβクリプトキサンチンのほか、ニンジンに含まれるβ-カロテンやα-カロテン、トマトに含まれるリコピンなどが有名です。
  • カロテノイドは私たち人間が健康を保つために必要不可欠な成分ですが、人間の体内では生成することができないため、野菜や果物を食べることを通して摂取する必要があります。食品を通して摂取したカロテノイドは、血液中に溶けた状態で体内を循環します。カロテノイドが不足すると、ビタミンA不足に陥る可能性が考えられます。

三ヶ日みかんは、βクリプトキサンチンによる骨代謝の増強効果が認められ、2015年に生鮮食品として初めて「機能性表示食品」の届出が受理されました(届出番号:A79)。βクリプトキサンチンは、カロテノイドの中でも健康によい影響をもたらす成分として知られており、骨粗鬆症や糖尿病の予防に効果があるといわれています。

βクリプトキサンチンの効果については、こちらの記事をご覧ください。

みかんの栄養素2/6:GABA(ギャバ)

チョコレートに豊富に含まれることで近年注目が高まっているGABA(ギャバ)。正式名称は「γ-アミノ酪酸」です。血圧が高めな方の血圧を下げる働きがあるほか、睡眠の質の向上や精神的なストレスの緩和といった効果が知られています。

三ヶ日みかんの成分を分析したところ、100gあたり平均12.3㎎以上のGABAが含まれていることがわかりました。βクリプトキサンチンに続き、2020年に「機能性表示食品」に登録されています(届出番号:F330)。GABAの効能については、こちらの記事で詳しくご紹介しています。

みかんの栄養素3/6:ビタミンC

みかんはビタミンCが豊富に含まれる果物です。ビタミンCには、免疫力を強めてストレスを緩和したり、肌の調子を整えたりする効果があると言われています。みかんを食べると疲労回復が促進されて風邪の予防につながると言われるのはこのためです。

一般成人が1日に必要とするビタミンCの摂取量は約100㎎とされています。みかん1個あたり35㎎程度のビタミンCが含まれることから、1日に3個みかんを食べることで十分なビタミンCを摂取できることになります。ビタミンCの効能について、詳しくはこちらの記事をご参照ください。

みかんの栄養素4/6:ヘスペリジン(ビタミン様物質)

ヘスペリジンは、みかんをはじめとする柑橘類の袋の部分(じょうのう膜)や、実と皮の間にある白い綿状の部分(アルベド)に多く含まれます。ビタミン様物質の一種で、みかんの果実を紫外線から守るために生成されていると言われています。

ヘスペリジンには、毛細血管を保護して血管を強くし、脳卒中を予防する効果があるといわれています。また、ガンを予防する効果も報告されています。

みかんの栄養素5/6:ペクチン(食物繊維)

みかんでは「じょうのう」と呼ばれる袋の部分に特に多く含まれています。
食物繊維は、腸内の細菌によって分解されますが、その後体内に吸収されずに体の外に排泄されます。この時に腸内の有害物質が一緒に取り除かれるとともに、便秘の予防にも役立ちます。また、悪玉(LDL)コレステロールの上昇を押さえる効果もあります。

みかんの栄養素6/6:クエン酸

クエン酸は、みかんやレモン、グレープフルーツなどの柑橘類に「酸味」をもたらす成分です。体の中で糖を分解し、エネルギーに変える機能があります。 また、マグネシウムやカルシウムなどのミネラル成分を体の中で吸収しやすい形に変えたり、体内に蓄積される疲労物質を分解したりして疲れを軽減します。

みかんに含まれる糖質・カロリーは?

糖質

みかん1個(約100g)に含まれる糖質は9.2g(じょうのうの為、8.9g)です。これは、100gあたり19.4gの糖質が含まれるバナナや、12.9gの糖質が含まれるリンゴなどの他の果物と比較的少ないと言えます。 みかんに含まれるペクチンは、腸内の環境を改善して便通を良くするため、ダイエットにも効果的です。また、βクリプトキサンチンは高血圧や糖尿病に対しても予防の効果があるため、生活習慣病の予防にも繋がります。 ただし、「糖質制限」を行って糖質を多く含む食べ物の摂取を制限している場合には、1日あたり1個までにとどめておくと良いでしょう。ご自身の体調に合わせて、調整してください。

みかんに含まれるペクチンは、腸内の環境を改善して便通を良くするため、ダイエットにも効果的です。また、βクリプトキサンチンは高血圧や糖尿病に対しても予防の効果があるため、健康の改善にも繋がります。

ただし、「糖質制限」を行って糖質を多く含む食べ物の摂取を制限している場合には、1日あたり1個までにとどめておくと良いでしょう。ご自身の体調に合わせて、調整してください。

カロリー

みかんは水分が多く含まれるため、1個あたり45kcalと重さに対してカロリーが比較的低い果物です。ビタミンやミネラル、食物繊維が豊富に含まれていることから腹持ちもよく、安心してたくさん食べることができます。 ただし、糖尿病のようにカロリー等を調整する必要がある場合には、注意が必要です。適切な量を守って美味しいみかんを楽しみましょう。 ※糖尿病の治療を行っている場合には、1日あたり1単位(=80kcal)の果物の摂取が推奨されています。 こちらの記事では、みかんのカロリーや果物のカロリーのランキングを紹介しています。
こちらの記事では、みかんのカロリーや果物のカロリーのランキングを紹介しています。

みかんの皮にも栄養あり!

これまでご紹介してきたように、みかんには様々な栄養価が含まれています。中でも三ヶ日みかんは、βクリプトキサンチンが骨粗しょう症を予防する効果と、GABAの高血圧を予防する効果が認められ、生鮮食品としては初めて2つの機能性を表示しています。 また、普段は捨ててしまうみかんの皮も、実は健康に良い成分が含まれていることが知られています。漢方では、みかんの皮を乾燥させたものが「陳皮(ちんぴ)」として用いられています。

健康効果最大化のためには1日何個まで?

甘くて瑞々しいみかんは、1個、1個と手が伸びて、ついつい食べ過ぎてしまいがちです。食べ過ぎは体に悪いのか、と心配になりますが、果たして1日に何個が適量なのでしょうか。

結論から言うと、1日に2~3個が適量と言われています。βクリプトキサンチンとGABAの機能性が認められている三ヶ日みかんでも、3個摂取すると1日に必要なGABAやβクリプトキサンチンを接種することができることが知られています。

みかんはβクリプトキサンチンやGABA以外にも様々な栄養素が豊富に含まれているほか、カロリーや糖質もそれほど高くないため、安心して食べることができます。みかんの食べ過ぎについては、次の記事でも詳しく説明していますのでご参照ください。

皮まで丸ごと食べたい!みかんで健康に

今回は、みかんに含まれるβクリプトキサンチンやGABAなどの栄養素についてご紹介しました。

みかんは、じょうのうと呼ばれる薄皮にまで栄養素が豊富に含まれている果物です。特に、紫外線や外敵から果実を守っている皮には、抗酸化作用を持つポリフェノールや、抗菌作用を持つ成分などが含まれています。普段は皮を剥いて食べている方も、ぜひ皮ごとみかんを食べて、その栄養価の高さを体感してみてください。
健康によい成分が豊富に含まれているみかんを食べることで、風邪の予防や健康増進に役立てましょう。

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加藤 ゆうき
監修者

加藤 ゆうき

管理栄養士

管理栄養士として保健センター、透析専門クリニックに勤務し栄養指導業務を行う。 現在はフリーランスの管理栄養士として、ケータリングサービスのメニュー開発や、Web等の記事の執筆を行う。

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